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2016年8月13日土曜日

ゲームの面白さ?(分類編)

ゲームの面白さとはなんぞや?という話題は腐るほどされているが、一向に体系や定型が産まれない…ように感じるが、あるのだろうか?
最近UXやゲームデザインの本も出ており、共有は進んでいる。しかしもう少し統括的な分類分けがそろそろ出来るのでは…?と思い、今回まとめてみた。

結論からするとまとめきらなかったが、幾つか分類はしてみた。


■分類について


「遊んで楽しい(fun/interestな)ゲーム」となると、職人芸として各プロデューサやディベロッパーが感覚的に培った云々で構築されがちだが、過去の名作が蓄積しつつある昨今、より効率的に高い快感を得られる統括的なノウハウが必要になりつつある。

そこまで焦る必要があるかという感覚もあるが、マリオのようなゲームだったらマリオを遊べば良いというのは、後続にとって足かせともなりうる。
そのゲーム特有の「楽しさ」「興味深さ」が必要となる。
当然キャラデザやストーリーなど、見た目、話、音といった素材やバックグラウンドも重要だが、ここでは省く。

実際の所えびが今から蓄積型の職人芸では勝てるわけがないので、何が快感となるかを分析して、ピンポイントで注力していこうという試み。
(もちろん、手段であって、目的ではない。)

■注意事項


・個人的意見
 なるべく客観的で誰しもが感じそうなことを優先して書いているが、ある程度えび目線はどうしても入ると思われる。
 

■フェーズを意識した分類分け

まず最初に注意だが、
「ゲームをプレイしているとき」
と、
「ゲームをプレイし終わった後(電源を切った後)」
、さらには
「他人に感想を述べるとき」
「アンケートに感想を書くとき」
「SNSに感想を載せるとき」
…などでバイアスのかかり方にかなり偏りがあることを常に意識した方が良い。

下図に簡単にまとめた。
図:プレイ中と、プレイが終わったときの感覚の違い
図において、上はプレイ中であり、
・新しいエリアに入ったときの感動
・ものを得た時の感動
・思い通りに動かす快感
・パズルや倒し方の手順を解いたときの快感

が強い印象として感じていることを示す。

一方で、図の下ではプレイが終わって、何が印象に残っているかを思い出したときの状態を示している。
すなわち、
「キャラ同士の会話の印象的なやりとり(決めぜりふなど)」
「危機一髪な状況や、巨大な敵とのやりとり」
「恋愛など情動」

を表す。

見ると分かる通り、プレイ後印象に残った要素は全てゲームのティーザーと一致している。
提供側が見せたいものというのには特に力を入れるので、自然とプレイ後の印象に残る部分となる。


当然プレイ中感じた強烈な印象も残りうる(DOOMの罠スイッチや、FF4のフェイズなど)

しかし、雑魚一つ、技一つ、戦闘一つといった雑多な部分にこそ重要な要素が隠れているとするのが、今回の本筋となる。

実際の所情動やシナリオは映画や小説のようだし、エフェクトや情景描写は映画や漫画、アニメーションなどのようなもので、総じて演出と呼ばれる分野になる。
演出はえびも専門分野ではないので今回は指摘しない。

つまり、演出やシナリオを取り除くと、それ以外は道中(既にクリア下部分)と最前線(今クリアしようとしている部分)と、それぞれの操作内容という簡潔なものだけが残る。


■楽しさ/興味深さを分類する

まず、ゲームの楽しさ(fun)と興味深さ(interest)を分類してみる。
恐らくこれ以外にもある、が、言い出すと切りが無さそうなので、感じているものを挙げる。

1.自己成長

 自分自身が成長し、困難を克服すること。
 ACTは当然のことながら、RPGやADVもこれを持ちうる。
 簡潔に言ってしまうと「覚え」の一言に尽きる。
 覚えることで、困難だったものが簡単に対処出来るようになる快感。


2.キャラ成長(育成)

キャラというものは、ゲーム世界におけるプレイヤーの「資産」と言える。
 資産が成長し、強くなり、より多くのものを得られるようになることへの快感。


3.管理

ものを集めて、整理し、自動化する。
 農作物を管理して、インベントリが一杯にならないよう取捨選択して、資産を増やしていく。
 NPCを制御して上手く回るようにする。

 自分の思い通りに制御できるという快感(万能感)がある。

4.未知を知る

人は既に全貌を知ってしまうと、その対象に対する興味を急速に失う。
 なぜなら、見なくても知っているためである。

 逆に、見知らぬ物の存在(見えない物、取得していないもの)を見たいと思うし、知らない土地があると聞けば行きたいと思う。
 天岩戸や「○○はいいぞ」のように、隠されていて、なおかつ「当人が楽しそうにしている」のを見ると、興味が湧いてしまうのに似ている。
 「宝箱が見えるけど、迂回しないと到達出来ない→そっちへ行く動機になる」は手法として有名。

 また、周回プレイであっても、毎回違う発見があれば、やる気になる。
 1周目では見なかった要素が有る限りは、その作品を楽しみ続けることが出来る。 (どうやっても見つからなかったり、似たような内容だったらもういいやとなるので、永続性はなかなか難しい。)

上記4つにわけたが、共通して言えるのは「知ること」「分かること」「覚えること」のように見える。
配置やタイミングを知ることでACT/STGの快感を知り、管理のノウハウをゲーム中に気づくことでSLGを楽しめる。
強い敵の対処方法を知り、準備を行う必要に気付き装備を調えることでRPGを楽しめる。

■楽しさ1:自己成長


下図で説明する。
図:自己成長の例。1:位置を覚える。2:相手の動きを覚える
①.位置を覚える
相手の位置がどこにあるかを覚えるのがまず第一。
相手の位置が分からなければ、一方的にボコられてしまう。

相手の位置が分かっていれば、先回りして後ろから攻撃したり、しゃがんで回避できる。
そうなると、相手の脅威が下がり、自分が成長したように感じる

(画面外から攻撃されるとイラつくのはこれにも起因する可能性あり)


②敵のAIを知る
上記①から分かる通り、敵は成長しない。
プレイヤーが成長すれば、どんな強い敵でもいつかは打ち破れる。
プレイヤーが相手だと切磋琢磨になるが、そうした自己成長を極め合うことへの快感はよりソーシャル…人間関係的な楽しさに近い(マルチプレイの楽しさは、シングルの時の楽しさとは別モノ)

複雑そうに見える敵でも、何回も対決しているとパターンが見えてくる。
パターンを見切って打ち倒す快感は自己成長と言える。
(逆に状況に応じて臨機応変に人間みたいに…という敵は、雑魚だと道中面倒問題を引き起こす)

■楽しさ2:キャラ成長(育成)

キャラクターはプレイヤーの反映と言われることもあるが、一方で人形遊びにおける人形とも言える。
FPSや一部のACT、一部のRPGなど、完全に没入感優先の物もあるが、装備品や蒐集も一種のキャラ成長と言える。

冒頭でも書いたとおり、キャラクターは資産のようなもので、経験値を積ませることで、価値が高まる。
成長しきったキャラは消されると困るのは、かけた時間と労力=投資が実を結んだ資産であるからである。

図:キャラ成長の例。1:ステータスや所持金の増加。2:対処方法の確立
図にあるとおり、キャラそのものと戦略に分けられる。
①キャラクターは経験値やアイテムなどでステータスを上げていく。
 ステータスが上がれば強敵も倒せるようになり、資産=主人公の成長を実感できる。
 装備品を整えることも、基本ユニットである主人公への投資と言える。


②敵をどう倒すかはパズルのようなものだが、何が有効かを知ることが一般的な流れとなる。
 必要なものを揃えることで撃破できるというのは、投資が上手く行った証拠となり、快感となりうる。
 対処出来るための装備を調えるのは、投資を集中して強力なユニットを作り出す作業に似ている。

 なお、手順が複雑になる(図の手順a,b,c,dを踏む必要がある)ため、後半の道中は力押し(図の手順e)で一掃出来た方が気持ちいい。(下の「道中と最前線」で述べる)

■楽しさ3:管理

アイテムを集めてきて、部屋に飾ったり、散らばっているのを整理整頓したり、要らないものを売ったり。
資産運用やNPCを管理して上手く自動化したり、とかく成功のために人や物を管理する作業というのは、意外と楽しい(必要に迫られて行うルーチンなど、得られるもののない作業とは別。)
図:事務的な楽しさ。1:整理整頓。2:資産の成長管理。3:アイテムの取捨選択管理
UI/UXの重要なポイントなので、可能な限り操作を気持ちよく出来るようにしたい。

■楽しさ4:未知を知る


謎は解明してみたいと思うし、新しい敵には逢ってみたい。
新しいアイテムはゲットして試してみたいし、武器防具も使ってみたい。
新しい土地は想像するだけでワクワクするし、到達すれば感動するかも知れない。

この「新しいかどうか」というのは微妙なラインであり、定型は確定してないのではないだろうか?

・同じモーションはすぐ分かる。3Dはモーションへの比重が非常に大きい。
・色違いは意外と気にならない。赤はなんだか強そうくらいで、普通にワクワクする。
・マイナーチェンジでもドット絵だと気にならない場合もある。
・地形が類似するパターンというのは結構気になる。外国なのに、地元と町並みが似てると感じる現象に似ている。

デジャビュが起こるか否かの問題になりそう。もちろん無限に資金と時間があれば個別に凝れば良い。


ゲーム性としては「陳腐」と「王道」の違い、「理解不能」と「奇抜」の違いは重要だが、まだはっきりと区別できていない。

恐らく、これも「デジャビュ」と「理解=共感性」の具合によるものと思われる。共感性が高いと王道となるが、デジャビュを起こせば見る価値が無くなる。
共感性が低いと新規性が増すが、理解を超えると不可解となり共感できず、興味を失う。
極端な例もあるが、普段はこれらの程度問題と思われる。

「~みたいだ」と思っても、→「じゃあプレイしなくてもいいか」となるか、→「プレイしてみたくなる」となるか。
UndertaleはMother2などにそっくりだが、プレイしなくてもいいかとはならない。独自のシステム、ストーリー、キャラクター。

逆にぱくりと言われるタイプは、原案に「似せようとする努力」というのが目的と手段を間違えている可能性がある。
リスペクトだけして作っていれば、その作品には作り手本人の特性が出るので、それはそれで大事にした方が良いのではないだろうか。
「似せようとする」努力は、作り手の特性を盛り込むリソースを奪ってしまう。

■(おまけ)義務と任意

どんなに面白いことでも、義務や任意となった時点でマイナス要素となる。
蒐集は確かに楽しいが、要らない物を延々と集める作業は退屈。
かといって「任意」にすると、今度は残尿感というか、最後までクリア出来なかったという劣等感を生む。(図)
劣等感&残尿感


じゃあどうするか。
・意味のあるものにする:お金をゲット出来たりする。集めると扉が開くものがある…など
 →実装コストは増える。他の要素も解決するようなアイデアが欲しい。
 →蒐集が面倒であったり苦痛であると、義務感がぬぐえなくなり、ゲームそのものの評価に直結する

・どこでどうすればゲット出来るかを伝える何かを用意する
 →お金で情報を買えるようにしたり、他のサブクエストをこなすと近道が出たり。
 →スイッチを踏むと黄色ブロックが実体化するような、「遠回りすると楽になる」要素はヒントとなり得る。
 →上手い人や自分で探せる人は利用しないので、救済措置の一種と言える。

 →カービィのロボボで取られた方法。(ヒントが出る)

 →アイテムではないが、死んだときにヒントを教えてくれるというのも、同様に良い方法と言える。
 

■(おまけ)演出について

今回は省いたが、演出それ自体も重要な役割を持つ。
ACTであっても、情景の移動やキャラクターの変化、ドラマの進行、…引きつける演出は多い。

「興味を引く表現」は恐らくかなりノウハウが溜まっており、絵画や映像界隈では常識となっている可能性がある(カトキ立ちやら納豆ミサイルやら色々)

一覧表が無いのは残念だが(本とかにはあるんだろうか?)、これらもゲームで如何に表現出来るかが味噌と思われる。



思いついた物
①目標へ一斉に向かう何か
②頭上を飛んでいく何か(巨大物が頭上を動いていてもいい)
③目的へ、仲間が集合してくる
④大きな物が爆発して崩れる
…などなど。

黒沢映画解説動画もかなり役に立っている(例:常に何かを動かすこと。視線の動きを意識すること…など)

なお、絵や文章がかける人は、こういうところを意識的、無意識的に実現しているので、自然と良くなる。ズルイ。


■(おまけ)テーマの統一


ゲームにはテーマがあり、統一性が高いほど高い快感を得られる。
たとえばDOOMは爽快感こそが全てであり、細かい状況説明やドラマ、アイテム管理のリアリティなどは必要無い。
敵を倒せばアイテムが転がり落ちるし、落ちても痛くないし大体全て倒せば良い。

しかし、一方でそれはDOOMだからいいので有って、Falloutでこれをやったら大ひんしゅくとなる。


統一性のあるゲームが「統一性がある」と言われるのは稀だが、統一性が崩れると途端に目に付くため、統一性の重要さが曖昧になってるきらいはある。

「これでこそ○○」と言えることが統一性を表す数少ない言葉と言える。
言葉にされないだけで、そのゲームの統一性(表現したいこと=テーマ)に対して、プレイヤーはかなりしっかり見ている。


ゼルダの伝説も、経験値やLUCKがどうのとか言っていたら恐らくゼルダでは無くなっていたと思われる。
(最新作はまた毛色が違うのでノーコメント)

そうであれば、経験値を入れようか迷うよりは、今有る3色の服で常に最前線になるよう調整する方がプレイヤーも嬉しい。

統一性を損なうくらいなら、いっそばっさりそぎ落とした方が良い場合もある(その分他の作り込みにリソースを割けられる)

■(おまけ)救済措置について

救済措置はあってもいいが、そこは人による。
死にまくると良い装備を安く買えるようにするなど、オプション的なものにするのがベターだろうか。

救済措置は邪道という意見もあるだろうが、クリアできないというのは、ゲームという形での芸術表現を最後まで見ること無く捨てるということになる。
表現の伝達という意味では、失敗していると言わざるを得ない。

もちろん誰でも簡単にクリアできるだけでは底が浅いので、難易度設定や普通は救済措置が無いなど、何かしらの工夫は必要となる。
(これはまだ進化の余地が有り、デファクトスタンダードは存在しない)

SkyrimのMODのように、オプションやMOD、スイッチや装備などで調整出来るのが理想だとえびは考えている。

■(おまけ)道中と最前線


ゲームがつまらなくなる要因は様々にあるが、幾つか特徴立っているのでまとめてみる。

共通することとして、常に最前線に到達して戦えるかが重要となる。
DarkSoulのように、最前線であれば、どれだけ面倒な戦闘でも楽しさが産まれる。
難易度が高くても、最前線だからやる気になる。
死んでも最前線からリスタートできれば気にならない。

既にクリアした(パズルを解いた)道中を延々と繰り返すのは、今の時代では受け付けづらくなっている(ように見える)
これは言い換えれば「もう知っている」戦闘になる。

・終盤、道中の雑魚対処が面倒

雑魚は初期状態なら強い敵だったが、終盤では邪魔な障害物でしかない。
戦闘がパズル形式な場合、いちいちそれをやり直すのが面倒となる。

対処方法も色々ある。
→ワープする(ルーラなど)
→ステージ選択する(カービィシリーズなど)
→一掃出来る魔法や攻撃を習得する(各種RPGの全体魔法)
→移動するだけで敵が死ぬ(ドラキュラ奪われた刻印)
→そもそも敵が出なくなる(アンダーテール)
→ファストトラベル(ベセスダゲーム)

ワープやスキップなどは、道中を巡り直すという作業をやるモチベが湧かない問題はある。
RPGやキャッスルバニア系は、「素材集め」や「サブクエスト」「秘密アイテム蒐集」などで補っている。

あと、地形に落っことされてイライラするのも、地形の相手は何も新しさを産まないためというのが予想される。
(もちろん、ドッスンなど地形と対決する形の場面はこれに当てはまらない)

落とし穴や高所の渡り歩きは決まると爽快感が高いが、実現まではかなり死ぬハメになる。


・レベル上げが面倒

これは他と同じ意味だが、レベル上げは既に解いたパズルを何回もやり直す作業と同じ。
見慣れた土地見慣れた敵を同じ手順で倒す(途中から押しっぱなしになったり)
えびもこれが非常に苦なので、何かしらアイデアが欲しい。
→戦闘を常に変化するACT/STGにする(アンダーテール)←回数が多くなると逆に苦痛度アップ
→レベル上げるアイテム(ポキモンの不思議なアメ)←買いすぎる弊害
→傭兵、NPCや村人に任せるなどして、自動化する(クッキークリッカー)
→クエスト達成時点で大量の経験値を入れる(ベセスダゲーム)
→道中問題対策で解決

クエスト達成で大量経験値が入ると、無駄な経験値稼ぎを押さえつつ、適度な最前線状態を保つコトが可能。
問題は縛りプレイが出来ないことか。サブクエスト(廻り道)限定ならいいかも。

・情景が変わらない、想像出来てしまう

ゲームの面白さの一つである「未知との邂逅」を損なう要素は、やる気をどんどん下げてしまう。
FC時代はそれでも良かったが、より楽しいゲームが氾濫する昨今では埋もれてしまうかも知れない。
全く同じステージが数回続けば、今後もそんな感じかと思ってしまう。

(一要素でしかないので、他に素晴らしい要素が有れば当然該当しない。)

■まとめ

上記をまとめると、下記に集約される。

・知らないものを知ることは快感に繋がる。

→パターンを知ることで対処出来る快感を得る
→対処方法を知ることで、パズルや難敵(RPG)を撃破できる快感
→知らない場所へ行く冒険のワクワク感(快感)
→上手く管理する方法に気づいたときの全能感

一度クリアしたゲームがつまらないのは、「既に全て知ってしまった」からである。知っているものは(実際はそうでなくとも)簡単に想い出せるため、プレイする意味を見失う。(実際には忘れる部分がかなりあるが、プレイすると想い出せる)

記憶を消してもう一度プレイしたいというのも、これに集約される。
よって、新作に望むのは「新しさ」となる。
新しい≠奇抜であることなので、「新しいと感じる」なら、ソレデヨイ。

王道であろうとも、何かしらの要素(システム、操作性、ゲーム性、キャラデザ、演出、タッチ、音、設定、ストーリー…などなど)により、全く新しい冒険となり得る。
一要素で決まるものでは無いので、何をどれだけやればというのは今回省略した(えびも分からない)

この「目新しさによる快感」が存在し続ける限りは、ゲームも存続し続けるのでは無いだろうか。
おおよそほとんどのジャンルやシステムを作られきってきているので、今後はマッシュアップとしてアイデア+アイデア→新しいアイデアという形式の展開は多くなると思われる。
(落下+ローグライク=落ち井戸、牧場物語+ぶつもり=Stardew、RPG+STG=Undertale)

・既に知っていることはマイナス要素となり得る

上の「知ることの快感」とは背中合わせ。
知っていることを再度やると、意味の有無を考えてしまうし、作業感が出てしまう。


デジャビュは作品性の話なので面白さの話とは別。何をもって想起を産むかは要検証。
(Undertaleは作者自身がMother2リスペクトしているが、全くマイナス的な想起は起きない。
具体的な類似要素が薄く、プレイしないと分からないことが多すぎるのがポイントか。)


精神的な部分は似せても良いが、具体的な部分は似せない方が良いと言ったところか。

・統一性は大事

オマケからピックアップとして、統一性は重要。
脳筋GOGOなら脳筋的内容に徹したほうがノリが良くなるし、情緒優先なら情緒的な流れの方が移入しやすい。
逆にキャラクタはギャップがあって魅力になったりする。

恐らく理解の流れ=楽しさの吸収をせき止める要素は、なるべく排除した方が良いと言ったところだろうか。
DOOMなら細かいことはどうでもいいし、敵からぽろぽろアイテムがこぼれ出ることこそDOOM。フィニッシュムーブ中は周りの敵も待ってくれる。
STALKERやFallout、CODならリアリティこそ重要であり、息づかいや銃の品質やジャムだって演出の一つとなる。

DOOMで弾が重力に負けたり、健康管理必須となったら流れをせき止めるし、STALKERで敵を倒したらアイテムが吹き出たり、リロード無しで500発をARで撃ち出したりしたら情緒が消えてしまう。

方向性にはそれに見合ったベストの方向性があるんだなぁ…と思った。

ACTで言えば、マリオめいたプラットフォームでぎこちない動きはアウトだし、悪魔城で装備を固めて攻めていくキャッスルヴァニアは動きの制約も一つの演出/成長性の表現となっている。
(TASめいた変態駆動するヴァンパイアハンターも居るが、普通は無理なので除外して良い)

HDはマルチでも結構変態駆動が多いが、そこはソーシャル的な問題であり、ガチ部屋と変態部屋みたいに分けるとかそういう話になる。

上で書いたが、マルチとシングルは別モノと思った方が良い。マルチはテーブルとボードゲームがあるだけでも(勝利判定すら無くても)楽しい。そういうものだし、それはそれでいいと思う。

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