見ていると【種類】と【強さ】で分けられそうだと思ったので書いてみた。
(恐らく議論めいて衝突しているのは種類や強さの度合いであり、「これ以上はリョナ」と決める基準が各々で違うためと思われる。広義的にはほとんど【リョナ】と呼ばれている。)
ちなみに語源は「猟奇オナニー」で、「猟奇的な表現に興奮してオナニーする」ことだったが、一般化しつつある現在では「酷い目に遭ってることに興奮すること」に近くなっている。
本記事では語源に忠実な解釈は扱わない(見れば分かるし)。区別のため「狭義のリョナ」と定義。
ここで紹介するのは「広義の【リョナ】」みたいなもの。
【リョナ】という言葉も元の意味から離れているので、「タコヤキ」とか別の言葉で呼ぶのが正しいかも知れない。が、認知度的にはこれからもリョナのままだと思う。
※全て創作上限定の話であり、現実とは一切関係無し。
■分類のポイント
広義のリョナの定義は↑で書いたことで終わりだが、それだけだとアレなので、種類や強度の分類について記載してみる。結果的にはいずれも兼ね備えていたり、割合問題なので、最後には全て一つになる。(議論が平行線になる理由)
重要なのはテーマ、すなわち目的と言える。
結果的に肉体もダメージを受けるとしても、テーマが精神攻撃ならそれは「精神リョナ」となる。
たこ焼きを押しつけるというのも、背景を重視して精神的に追い詰めるためであれば、それは精神リョナのカテゴリが近い。
逆に押しつけること、その前後のやりとりに注目している場合は目的が肉体的リョナとなりうる。
1主観か客観か
→主観は当然被害を受けているキャラクターの反応や内情がメイン→客観はシチュエーション(状況)そのものと言ったところ。
客観的には悲惨だが、主観では幸せ(精神崩壊モノ、人類滅亡モノ)とかもあり得る。
2肉体か精神か
→肉体を攻撃されたり、ダメージを受けるもの→精神:拷問や虐待など、被害者を追い詰めるもの
繋がっているので、結果としては両方というモノがほとんど。
ただ、テーマ(目的)として種類を分けることが多い(ダメージをメインとするもの、精神攻撃をメインとするもの)
肉体破壊を強調すれば肉体モノになるし、ぼやかしたり詰問中心にすれば精神モノになる(つまり表現の揺れでどちらにもなり得る)
3.性的か否か
→その攻撃が性的なものに繋がるかどうか→狭義のリョナでは曖昧かやや排他的だが、広義のリョナではもうほとんど両方アリというものになっている。
和姦や、相互に理解しているSMなどは、背景まで含めないと広義の定義からも離れてくるため、安易に提示すると恐らく反発を招く。(端的に言えば理解されづらい)
結果的に性的興奮を得ていたり得ていなかったりするかもしれないが、「結果」で考えると分類不可になってくる。重要なのは「目的」
次に深度。
好みの違いも顕著。「これ以上は好き(または嫌い)」というのが人によって異なる。
a.本人、または視聴者が気づくか気づかないかのレベル
→言われないと、攻撃だったのかどうか分からないレベル。解釈が分かれる。例:日常の会話で言葉の一つに傷つく表現、あるいはそれを示唆するモノ
小突いたりする程度
b.記号的なレベル
→たんこぶなど、一時的にダメージを受けるが、すぐ先で回復するようなレベル例:ゲームオーバーで暗転する
c.生々しさを伴うレベル
→身近さや現実性を強くしたダメージ例:ダメージモーション、状態異常、怪我
例:上記ダメージへの恐怖、反応、思考
d.可逆的なレベル
→治療可能なものなど後遺症が残るものはeレベルでも良いかもしれない
e.非可逆的なレベル
→部位取り外しなどf.死、あるいは死以上の苦痛
狭義のリョナ、すなわち猟奇的に当たるのは肉体/非性的、深度はc以上あたりだろうか。
■その他ポイント
・広義と狭義を分ける
まず、リョナの定義は個々人によって異なることがあり、これは主に種類や深度に対する興味に依存している。(例:エロはリョナかどうか→エロにリョナを見いだす人にはリョナである。グロにのみ見いだす人にはリョナではない。)
結論は:
「客観的に評価するとほぼ全ての表現物は【リョナ】の要素を持つ」
「主観的には当人がリョナものとして興味を持つモノ=リョナになっている以外の意味は無い」
あたりだろうか。
冒頭でも述べたとおり、原初の由来である「猟奇オナニー」は「狭義のリョナ」と(仮に)定義している。
・「良さ」の種類は分ける
興奮の度合いも基準として考えられるが、こちらは作品を見た後のアクションなので、作品そのものとは無関係。A.見て半無自覚に興奮を感じる
B.興奮を明確に自覚する
C.オナニーのおかずとして用いることが出来る
・目的と結果は分ける
結果的には、2種類の分類両方の特徴を出してくるのが普通。ただそうなると分類が曖昧になり議論しても意味が無くなるため、目的に絞った方が良い。
目的に注目すれば、「テーマ分け」として建設的な議論が出来る。
・商業作品、同人作品、フリー作品
実際の所、商業でも普通にリョナ表現の作品は多く存在する。単なるアクションゲームですらそういうものを感じ取ることは出来るとされる(格闘ゲームは当然として、ファイナルファイトやロックマン、ウルトラマンなども。)
商業と同じような表現手法でもよいし、ゲームオーバーで暗転した後の状況を細かく描写するなどのねちっこい表現が出来るのも同人ならではと言える。
■リョナは受けるのかどうか
言ってしまえば支持層の人数次第だが、あえて整理してみる。リョナも「アングラ寄りの特殊性癖の一つ」と考えれば、有効性は同じようなものか。
・特殊なので、注目を集めやすい
※ただし、最近は一般化しつつあるのでライバルは多くなって来たと思われる
・嫌いに感じる人を遠ざけることになる
※特にグロ系は人を選ぶ(逆に言えば競合が少ない)
※特殊性癖と同じで無関心、好き、嫌いに分かれる可能性はある。市場調査次第。
・「アングラ」発祥というバイアスも考えられる
・アングラ発祥故に、安易な利用は火傷する…か?
ただ、マジョリティかマイノリティかなどは調査したわけじゃ無いので、ここではなんとも言えない。
個人的にはどんなのでも広義のリョナに入ると思うので、それもまた○○カツだよね!とは思う。
・わざわざそういう文言を付けるかどうか
一切そういう話を付けなくてもいいし、宣伝文句にガンガン入れても良い。
宣伝/マーケティングの問題なのでここでは省略。
KOTYもそうだが、「売れないけど伝説になる」「そこそこ売れたけど話題にもならない」など色々あるので、どうなると幸せなのかも制作者の考え次第になる。
時代によって何が受けるかは変わるので、ある時点で受けたからと言って別の時点で受けるとは限らない
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